社長ブログ

記事一覧

私の家づくり その13 (スピーチ原稿より)

更新日:09/12/04

 先日、所属する松江ライオンズクラブで、大臣表彰記念のスピーチをさせていただき、その要約を会報に載せていただきました。今日は、その原稿をそのまま載せてみました。ご覧下さい。

 早いもので、私が建築の仕事に携わって35年、そして木造住宅一筋に25年、また会社を創業設立して22年が経過しました。
 今日、住宅は若者の多用なニーズにお応えすべく、様々な工法、仕様、特徴をもった家が世の中に氾濫し、多くの消費者はいったいどれが正しくてどれが間違っているか、本来家とは何なのか、本来何のために家を建てるのか・・・十分に確認もしないまま金儲け目線の甘い情報に惑わされ、正しい判断が出来ないまま、あまりにも安易に家を建て(買い)過ぎてるように思えてなりません。
長い間家づくり専門に取り組ませていただき、いろいろな家づくりやその中で展開される家族の暮らしをつぶさに見てきて思うことは、家は本来人生の最大で最高の価値ある個人財産であり、町並み形成の重要なファクターであり、更には家づくりは単なる箱づくりではなく人間形成(人間教育)に多大な影響をもたらす環境づくりそのものであるという真実です。そうした中で、個人の感性(好み)の違いによる家づくりの違いは大いに認めるべきものとしても、多くの建て主さん達が本来の自分の感性や人生観、生活観とピントの合ってない家(夢)をよくわからないまま安易に手に入れてるという事実が残念でなりません。
日本は、世界有数の森林国で、別けて島根県は全国3位の森林県です。また日本の夏は他国と違い高温多湿で、古来より「日本の家づくりは夏を旨とすべし」という思想の中で、世界に例のない独自の木造住宅文化を育んできたわけです。「高床」「通風」「深軒」「自然素材」「自然共生」「リサイクル」「環境」・・・すべて日本家屋の特徴のキーワードです。先人達は、自然を大切に、自然に従い、自然と共に、家を最大の価値あるものとして大切に長らく生かす術を編み出し、比類の木造文化と日本人の美しき心を培ってきました。グローバル社会のニーズの多様化、感性の多種化は仕方ないとしても、家づくりだけは、まさに地域文化でありその気候風土や住人の気質に沿ったものでなければならないはずです。
「人は家を造り、家は人を造る」「住まいが人の気質に影響を与えないなら造る必要はない」「住空間は人の感性に影響を与える」・・・世界の著名な思想家達の含蓄ある言葉です。戦後日本は、ひた走り経済大国を目指し巨額のマネーと多くの贅沢を獲得しましたが、逆に最も大切な日本固有の尊い文化や心(魂)を失ってしまいました。思えば、マネーゲームに没頭し今は懐かしきよき時代の「美しい日本」が次第になくなっていく経過と、日本伝統の「美しい家屋(住まい)」が次第になくなっていく経過がなぜかぴたっと呼応してしまうのを感ずるにつけ、家づくりの真髄を診る思いです。
この度の身に余る大臣表彰を重く受け止め、更なる精進と研鑽を重ね、地域住民のためのよりよい住宅(夢)の実現に少しでもお役に立つことが多くの皆様への何よりの恩返しと心得ております。これからも倍旧のご指導ご鞭撻を宜しくお願い致します。

 ちょっといつもより長いですが、最後まで有難うございました。

コメント

コメントはありません。

コメントする

お名前
メールアドレス
コメント
 

このページの先頭に戻る

Powered by Movable Type